- 料金体系と支払い方 -

■一段票收票
一段票
最も単純な路線の例です。Fにある車庫を出発し、終点A(駅など)で折り返してFへ戻ってきます。
路線番号が色で始まるMRT接続路線などに多く見られます。
(具体例:紅30、棕6、236區、530など)

全線が一つの料金ゾーン(段)になっていて、「一段票收票」と呼ばれます。日本の大都市などに見られる全線均一料金と同じものです。A~Fのどこから乗ってどこで降りても一回分(段)で、一度払えば良いです。
ほとんどが降車時(後払い)ですが、一部に先払い路線もあります。どのタイミングで支払えば良いかは運転席の上などに掲示されており、「上車收票(費)」とあれば前払いで「下車收票(費)」とあれば後払いです(わからなければ周りを見て合わせましょう)。


「下車收費」の表示

※日本では終点に到着すると一旦運転を打ち切り、改めて別の目的地へ向かう(あるいは回送になる)のが一般的ですが、台北では終点近くは一方通行でそのまま折り返し、出発点に戻ってくるケースがほとんどです。この例ではF→E→D→C→B→A→B→C→D→E→Fと停車していきます。


■二段票收票
二段票1
今度の例は先程の例に比べて長く、何やら色の違う停留所(F)があります。これは比較的長距離を走る路線に多く見られるもので「二段票收票」と呼ばれる方式です。
よくわかりにくいとされるのがこのタイプの路線で、全路線の半分以上を占めます。

途中に「分段點」と呼ばれる停留所があり、そこを境にゾーン(段)が分割されており跨って乗ると「二段票」(2倍の料金)になります。
前述の一段票の路線を二つ繋げたもので、繋ぎ目にあたるのが分段點と言うとわかりやすいでしょうか。

この例ですと停留所Fが分段點になりますので、
 A→Jを乗車した場合は分段點を跨ぐので二段票
 A→Fを乗車した場合は分段點を跨がないので一段票
 F→Jを乗車した場合は分段點を跨がないので一段票
 C→Gを乗車した場合は分段點を跨ぐので二段票
となります。

基本的に分段點より前から乗った場合は先払い(上車收票)し、分段點以降から乗った場合は後払い(下車收票)します。もし二つのゾーンに跨って利用する場合(例えば上の例でBから乗ってHで降りた場合など)は乗るときに一段分、降りるときにまた一段分支払うのが基本です。
カードで支払う場合は問題になりませんが、現金払いする場合はより細かい小銭を用意しなくてはならず不便です(例えば一段が15元の場合10元硬貨×3枚ではだめで10元×2+5元×2と用意しなくてはならない)。そういう場合は乗車する際運転手に「兩段票(2ゾーン乗ります)」と告げ、二段分の料金を払うと下車証明書をくれますので降りるときはそれを渡せばOKです。


下車証明書の例(首都客運)
この会社では衛生を考えて使い捨ての薄い紙を使用していますが、他にも厚紙や麻雀のチップ(!)など様々なものが使われています。

基本はこのパターンですが、困ったことに路線や運転手によっては分段點より前で乗ったのに後払いだったり(二段分乗った場合は下車時にまとめて払う)、乗車時に一律で二段分を徴収する路線もあります(高速道路を走る路線など)。
あるいは路線の慣習や運転手の気まぐれ(!)で本来二段料金のはずなのに一段料金で乗れてしまうことがあります。
わからない場合は前の人の行動に合わせましょう。

さて、ここでお気づきの方もいらっしゃるかと思いますがA→Fを乗った人は停留所5つ分乗ったのに一段料金で、E→Gを乗った人は2つしか乗っていないのに二段料金になってしまいます。
それでは不公平だということで考え出されたのが次の「緩衝區」という方法です。


■分段緩衝區

この例は先程と同じ「二段票收票」ですが、分段點のマークが2つ(E,G)あります。
このマークに挟まれた区間は「分段緩衝區」と呼ばれる特別なゾーンで、乗客の都合に合わせ前後どちらのゾーンに含めてもいいですよというものです。別の言い方をすると2つのゾーンに重なりを持たせたということになります。

上記の例ではE~Gが緩衝區になりますので、A~Eの一部と見なしてA~Gが一段目でG~Jが二段目と解釈しても良いし、G~Jの一部と見なしてA~Eが一段目でE~Jが二段目と解釈しても良いのです。
これにより短距離で高運賃になることをある程度防ぐことができます。

具体例を挙げますと
 A→Eを乗車した場合は一段票
 A→Gを乗車した場合は一段票(E~GはA~Eの一部と解釈)
 A→Hを乗車した場合は二段票
 E→Jを乗車した場合は一段票(E~GはG~Jの一部と解釈)
 D→Hを乗車した場合は二段票
 E→Gを乗車した場合は一段票
といった感じになります。

ほとんどの路線では分段緩衝區より前から乗ると上車收票(先払い)の表示で、緩衝區に入ると下車收票(後払い)の表示に変わります。
先払い区間から乗って緩衝區で降りる場合(上の例でC→Fを乗った場合)は降りるときに下車收票の表示になっているのでうっかりするともう一度払ってしまいそうですが、支払う必要はありません。

ここでもし緩衝區内だけを利用する場合(上の例でE→Gのみを乗る場合)は後払いすることになりますが、Dから乗って先払いしたふりをして無賃乗車することができてしまうという問題があります。
この問題については乗客の良心に任せているようです。

なおきっちりとした路線では緩衝區内も上車收票(先払い)にした上で下車証明を渡すことがあります(首都客運や新店客運の一部など)。こうすれば余分に料金を取られることもなく、また無賃乗車も防ぐことができます。
中には先払いして下車証明をくれない場合もありますが、運転手がしっかり覚えているので問題ないようです。


■三段票以上の路線

二段票路線よりさらに長い、三段票以上の路線もあります(262正線、304、7で始まる路線など)。これは路線の中に分段點または分段緩衝區が複数あるものです。
要領は二段票路線と同じで分段點・分段緩衝區を跨ぐたびに料金が一段分ずつ上がります。
具体例では…
 A→Eを乗車した場合は一段票
 A→Fを乗車した場合は二段票
 E→Hを乗車した場合は一段票
 E→Jを乗車した場合は二段票
 H→Mを乗車した場合は一段票
 C→Kを乗車した場合は三段票
支払い方法は路線によって一定せず、乗車時に行き先を申告して全額前払いするか、下車時にどこから乗ったか申告して(あるいは運転手が覚えていて)全額後払いするケースが多いようです。
また三段路線で乗車時に一段分を払い、降車時に二段分を支払う(指南客運 淡大-北門線など)ケースもあります。

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